展示会アンケートとは、企業がイベントや展示会で来場者に対して行う質問や意見を集める調査手法です。
この記事では、展示会でのアンケートがなぜ重要であるのか、具体的なアンケート作成の手順やポイント、注意点について解説します。
展示会アンケートを活用することで、来場者の興味関心やニーズを把握し、自社サービスや製品の改善や営業活動に役立てることが可能です。
ぜひこの記事を参考にし、効果的な展示会アンケートを実施してみてください。
目次
展示会でアンケートを実施する目的
展示会でアンケートを実施する目的は、効果的なマーケティング活動を行うためです。具体的には、以下が挙げられます。
来場者の確度を図るため
アンケートを行うことで、来場者の確度を図ることができます。展示会の来場者は、情報収集段階や本格的な検討段階など、状況はさまざまです。
そこでアンケートで来場者の確度を図り、それぞれにあったアプローチを行ったり、確度の高い来場者から対応したりなど、効率よく営業活動を行うことが可能です。
来場者の課題やニーズを確認するため
もう一つの目的として、来場者の課題やニーズを確認することが挙げられます。具体的には、来場者にとっての課題やビジネス上のニーズに、どのようなソリューションが求められているか、アンケートで把握することができます。
確認したニーズをもとに、個別に効果的な提案が可能となり、商談の質を向上させることが期待できるでしょう。
展示会アンケート作成の手順
アンケート作成の手順は、以下4ステップです。
アンケートを行う目的と目標を設定
アンケートを実施する際、まず目的と目標を明確に設定することが非常に重要です。
目的は、課題やニーズの顕在化、マーケティング活動の効率向上など、それぞれのケースにおいて異なります。具体的な例として、展示会で来場者のニーズや商品に対する関心を判明させることが挙げられます。
目標の設定は、獲得したいデータや実施後の活動において、明確な方向性を示すために有効です。たとえば、来場者の調査結果を用いて、その他のマーケティング施策を検討する場合、具体的な目標を設定することによって、無駄な労力や時間を削減できます。
事前に目的と目標を設定しておくことで、目標に向けた良好なアンケート作成が可能となります。
ターゲットを定めてセグメント化
次に、ターゲットを整理し、セグメント化を行うようにしましょう。
展示会後にアプローチする際に、
- 確度が高い、かつ導入希望時期も直近
- 確度は高いが、導入希望時期は来期以降
- 確度が低い、情報収集段階
などと分類できるようにしておくことで、効率よく質の高い営業活動が可能です。「導入時期」「興味・関心度合い」など、どのような基準で分類していくかを事前に決めておくようにしましょう。
質問項目をリストアップ
次のステップとして、質問項目をリストアップしましょう。質問項目の選択は、ターゲットとなる顧客や来場者のニーズや関心に沿ったものや、前ステップで設定したセグメントに分類するための項目を設定します。
また、質問項目は具体的で分かりやすいものが良いでしょう。
一般的な質問項目としては、以下が挙げられます。
- 展示会の参加目的
- 興味関心のあるトピック
- 気になっている製品やサービス
- 導入時期や検討状況
- 個別相談や商談の希望有無
実装方法を検討の上、設問を作成
質問項目をリストアップした後、実装方法を検討し設問を作成しましょう。実装方法は、アンケート作成やデータ管理を行えるツールを用いるのがおすすめです。
設問作成時は、「質問の流れが自然で答えやすいか」「回答に負担のある設計になっていないか」などを確認しながら、作成するように注意しましょう。
設問を考える際のポイント
設問は、以下をポイントに考えるようにしましょう。
- 設問数は最低限にする
- 回答形式は選択形式＞記述形式
- BANT条件を意識して設計する
- 営業担当と事前に連携する
設問数は最低限にする
アンケートの設問数は最低限に抑えることが重要です。
設問数が多ければ多いほど、回答者にとって負担が増え、アンケート回収率に影響します。アンケート実施の目的にあわせて最低限の設問数になるように調整しましょう。目安として、設問数は最大でも15問（理想は～8問程度）、所要時間3分程度になるように調節するのがおすすめです。
回答形式は選択形式＞記述形式
回答形式については、選択形式を優先し、記述形式は必要最低限に留めることが望ましいです。
選択形式は回答者にとって手間が少なく、企業側も回答データを容易に集計・分析できます。ただし、記述形式も重要な意見や要望を引き出す上で有効な場合がありますので、バランスを考慮することが大切です。
BANT条件を意識して設計する
BANT条件を意識して設問を作成するのもポイントの一つです。BANT条件とは、以下4つの条件を指し、受注率を高めるために用いられるフレームワークです。
B：Budget（予算）
A：Authority（決裁権）
N：Needs（必要性）
T：Timeframe（導入時期）
これにより、ニーズや受注の可能性を的確に把握し、営業活動や商品開発に役立てることが期待できます。具体的には、予算や決済フロー、アンケート対象者の役職、導入予定時期などの情報収集が重要となります。
営業担当と事前に連携する
アンケート回収後、実際にアプローチしていくのは営業担当になるため、事前に連携することは、効果的なマーケティング活動を行う上で重要です。
営業を行う際に必要な情報が揃う設問内容になっているかを、確認するようにしましょう。
その他の注意点
最後に、アンケートを作成する際の、その他注意点を解説します。
専門用語などの難しい表現は避ける
専門用語や難しい表現は、回答者にとって理解しづらくなり、負担が増えてしまいます。したがって、できるだけシンプルで分かりやすい言葉を使用しましょう。
個人情報の利用目的を明記する
個人情報の利用目的を明確にすることは、来場者の方に安心して回答いただくために重要です。
以下を明記するようにしましょう。
- 利用目的
- 管理方法
- 第三者への提供有無
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