
アンケートを実施する際は、「回答率」が一つの注目すべき指標です。平均的な回答率や、回答率を高めるためのポイントをご紹介しています。
アンケートを実施しているものの、回答数を得られていない場合や、これからアンケート実施を行う予定の方はぜひご確認ください。
目次
アンケート調査で大切な有効回答とは
アンケート調査を行う際、有効回答は信頼できる結果を得るために欠かせません。有効回答とは、誤りや欠落のない回答のことです。
より正確な調査結果を得るためには、回答数を多く集めるだけではなく、有効な回答を多く集めることが大切です。
回収率と有効回答率の違い
回収率は送付したアンケート全体に対する回答割合を示し、有効回答率は分析に使える回答割合を指します。回収率が高くても無効回答が多いと結果が偏りかねません。
回答数と内容の両方を確認し、サービス改善やマーケティング戦略に役立てましょう。例えば、記入漏れ対策や設問の見直しをするだけでも、有効回答率は向上します。
結果を正しく分析するには、有効回答率の向上が不可欠になるので、単純な回収率だけではなく有効回答率に着目し、必要に応じて改善を図るようにしましょう。
アンケート調査の回答率の平均値
アンケートの回答率は、実施機関や方法、対象者によってさまざまです。基本的に、対面での実施が一番回答率が高く、郵送、オンライン(メール)と平均の回答率は下がる傾向にあります。
平均値としては、Webアンケートの場合は大体20~30%といわれているので、数値が下回る場合は、実施方法・質問設計などの見直しを行うと良いかもしれません。
以下、いくつかの回答率を紹介しますので、参考にしてみてください。
■例1.有効回答率:53.5%
- 実施機関:内閣府
- 内容:男女共同参画社会に関する世論調査(令和6年9月調査)
- 方法: 郵送法(配布:郵送、回収:郵送又はインターネット回答)
- 対象:全国18歳以上の日本国籍を有する者 5,000人
- 内閣府「男女共同参画社会に関する世論調査」
■例2.有効回答率:24.9%
- 実施機関:公益財団法人 助成財団センター
- 内容:“コロナ禍におけるIT 環境や事業活動への新たな対応”についての調査(令和3年10月調査)
- 方法: Web
- 対象:JFC 助成財団データベースにご協力をいただいている 1,389団体
■例3.有効回答率:29.2%
- 実施機関:高松市議会事務局総務調査課
- 内容:市議会広報について(令和4年7月調査)
- 方法: 郵送法(配布:郵送、回収:郵送又はインターネット回答)
- 対象:満18歳以上の市民 2,000人
- 高松市公式ホームページ「広報活動アンケート調査結果報告書」
回収率をあげるためのポイント
アンケートの回収率を上げるには、回答しやすい環境を整えることが大切です。以下6点をポイントにアンケートを実施するようにしましょう。
回答者の属性を明確にして適切な層に依頼する
回答者の属性を明確にすることで、アンケートの目的と合致した層に依頼できます。ペルソナを設定し、条件にあったユーザーにアンケートの依頼を行うようにしましょう。属性が曖昧だと、関係のない人に質問が届き、不要な回答や離脱が増える可能性があります。
また、アンケートの結果を分析するときも、属性が明確なほど意味あるデータを得やすくなります。
回答者の負担にならない質問方法・数にする
設問数を最小限に抑え、要点を絞ったアンケート設計を行うことで、回答者の負担を減らすことも大切です。
- 複雑な用語は避けたシンプルな質問文
- 選択式の設問を用いる
- 選択肢をバランス良く設定
- 自由回答は回答しやすい質問を心がける
等の工夫を行い、回答者の負担を軽減し、途中離脱を防ぐようにしましょう。
目的を明記して回答者の不安を解消する
アンケート実施の目的を明記しておくことも回答率アップにつながります。どの会社が何のためにデータを利用するかを明確に示すと、回答者の不安が和らぎます。個人情報の取り扱い方針や質問の意図を説明し、信頼関係を築く工夫が大切です。
適切なタイミングでアンケートを実施
回答者の状況に合わせたタイミングでアンケートを実施すると、回収率がアップします。平日の業務時間外や休日など、属性によって回答をしやすい時間帯を選ぶ工夫が必要です。イベント直後やセミナー終了時などは関心が高いため、多くの回答を得やすくなります。
また、Webでのアンケート実施の場合は、アクセス解析や統計データを参考にすれば、回答のピークとなる時間帯を把握できます。メールで依頼を行う場合は、メール自体を送信するタイミングも大切になってくるので、PDCAを回しながら適切なタイミングでアンケートの依頼を行うようにしましょう。
特典や謝礼等でモチベーションをあげる
アンケートの回答率を高めるには、特典や謝礼を用意すると効果があります。
- 購入に使えるポイントを付与
- デジタルギフトやクーポンを配布
- オリジナルグッズの贈呈
などを用意すると、回答にかかる時間を惜しまず協力してくれる人も増え、全体の回答率が向上する傾向にあります。アンケートを依頼する層にあわせて、適切な特典・謝礼を用意するようにしましょう。
リマインドメールを送る
未回答者へのリマインドメールは、アンケートを再度意識してもらうきっかけになります。回答方法や締め切りを簡潔に伝え、特典やメリットを再案内すると、回答率の向上が見込めます。再送を複数回行う場合はしつこくならないよう注意が必要です。
また、件名や本文に「残り○日」などの訴求を入れることで、目に留まりやすくなり、内容を確認してもらえる確率が高まります。
まとめ: アンケート回答率向上のためのポイント
アンケートの有効回答率を高めるには、設問数や質問方法、インセンティブの設定、リマインドメールの送付など、多面的な対策が欠かせません。回答者が負担に感じない工夫や適切な層への依頼は回収率を上げ、信頼性のあるデータを得ることができるので、マストで行うようにしましょう。
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