従業員エンゲージメントとは?向上させる施策やポイントも解説

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従業員エンゲージメントとは?向上させる施策やポイントも解説

少子高齢化による人手不足や雇用の流動化が加速する昨今、ますます従業員エンゲージメントの重要性が高まっています。しかし、中には「従業員エンゲージメントって何?」「従業員エンゲージメントを向上させるには何をすればいいの?」と悩んでいる経営者や人事担当者もいらっしゃるでしょう。

この記事では、従業員エンゲージメントの意義や向上させる施策を解説します。さらに従業員エンゲージメント向上のポイントや測定方法、成功事例も紹介するので、ぜひヒントとしてご活用ください。

目次

従業員エンゲージメントとは自分の職場に対して持つ情熱や熱意、忠誠心

従業員エンゲージメントとは、従業員が自分の職場に対して持つ情熱や熱意、忠誠心を指します。これには、仕事への満足度、モチベーション、企業に対する愛着や貢献意欲が含まれます。個人と企業の結びつきを示す点が、仕事自体へのやりがいや熱意を指す「ワークエンゲージメント」との違いです。

この用語は主に人事部門で使われ、企業理念への共感度、仕事へのモチベーション、従業員の帰属意識などを測る重要な指標として活用されています。

従業員エンゲージメント向上に取り組むべき理由

企業が従業員エンゲージメント向上に取り組む理由は何なのでしょうか。ここでは、企業によって従業員エンゲージメントが重要な理由を説明します。

従業員の離職率低減につながる

従業員エンゲージメントの向上に取り組むべき理由は、従業員の満足度が高まることで、職場への帰属意識が生まれ、離職率の低減に直結するからです。従業員の定着率が向上すれば、従業員の採用・教育にかかるコストを削減でき、優秀な人材が自社に定着すれば業績アップにも期待できます。

組織全体のパフォーマンスを高める

従業員エンゲージメント向上に取り組むことは、個々の従業員だけでなく、組織全体のパフォーマンスを高めるためにも重要です。従業員が職場に対してポジティブな感情を持っていると、仕事に対するモチベーションが自然と高まります。従業員のモチベーションが高くなると、仕事への取り組みが積極的になり、生産性の向上が見込まれます。目標を達成するための改善策ビジョン実現に向けたアイディアを自発的に考え、イノベーションも生まれやすくなるでしょう。

良好な労働環境が整う

良好な労働環境構築も、従業員エンゲージメント向上に取り組むべき理由です。従業員が日々の業務において安心して取り組める環境を整えることは、従業員間の信頼を築き、チームワークを促進します。さらに、適切なワークライフバランスにより、長期的なキャリアの展望を持ちながら、生産性の高い労働を維持することが可能になります。

従業員エンゲージメント向上のための施策

従業員エンゲージメント向上のためには、実際にどのような取り組みを行えばいいのでしょうか。ここからは、具体的な施策を6つ紹介します。

企業理念の明確化と浸透

従業員エンゲージメント向上の第一歩は、企業理念の明確化と浸透です。従業員が何のために働き、努力しているのかを明確に理解できない場合企業への愛着を持つことは難しいでしょう。仕事に対するやりがいや誇りを感じてもらうためには、まずははっきりとした企業理念を設定することが重要です。

しかし、どんなすばらしい理念も従業員に伝わっていなければ意味がありません。経営者みずからが期初の会合で理念を説明したり、社内報で企業理念を特集したりするなど、社内での周知を徹底することが必要です。

マネジメント力の強化

マネジメント力の強化も、従業員エンゲージメント向上につながります。単に仕事を丸投げしたり、同じ業務を繰り返し命じたりするような管理では、部下のモチベーションは低下します。対照的に、裁量権を与えたり重要な業務を任せたりすると、部下は仕事に対してやりがいを感じるでしょう。

このため、部下の意欲を引き出すには、上司の適切なマネジメントが必須です。管理職のマネジメント能力を向上させるために、研修プログラムを用意するなどの取り組みが効果的です。また、部下の目標設定を支援し、成長機会を提供するよう上司に指導することも、エンゲージメントを高めるのに役立ちます。

キャリア開発の支援

従業員エンゲージメント向上には、キャリア開発の支援も重要です。キャリアアップの機会が限られている環境では、従業員のモチベーションはなかなか高まりません。しかし、成長を促進する制度やサポートが整えば、従業員は自分の将来のために積極的に努力し、結果として企業への帰属意識も高まるでしょう。

例えば、専門職・管理職向けの社内研修を設けたり資格取得支援制度を導入したりすれば、従業員エンゲージメントの向上が期待できます。

公正な評価制度の構築

公正な評価制度を構築することも、従業員エンゲージメント向上の重要な施策です。従業員が努力しても適切な評価が得られない場合、不満が蓄積し、エンゲージメントが低下します。特に上司の主観や年功序列による人事評価は、不公平感を生じさせるため、早急に見直す必要があります。

従業員が納得感を持って働けるようにするためには、評価基準を明確化し、透明性を高めることが肝心です。また、バックオフィス部門など直接的な成果を出しづらい職種に対する考慮も欠くことができません。「ビジョンへの貢献度」「業務改善のプロセス」などを評価基準に加えて、職種間の不公平を解消し、すべての従業員が公平に評価される体制を整えましょう。

社内コミュニケーションの活性化

社内コミュニケーションの活性化も、従業員エンゲージメント向上に効果的です。従業員同士の信頼関係が希薄だと、企業に対する愛着を感じにくくなりますし、職場の心理的安全性が低いと「居心地の悪い職場」と感じるリスクが高まります。

従業員同士の関係性を深めるために、社内コミュニケーションを活性化させる取り組みが有効です。例えば、社内イベントなどで従業員同士の交流を促したり、チャットツール導入などコミュニケーションを円滑化したり、感謝の気持ちを贈る「サンクスカード」によって職場の雰囲気改善を図ったりすると良いでしょう。

柔軟な働き方の実現

多くの企業が従業員エンゲージメント向上のために柔軟な働き方の実現に取り組んでいます。勤務時間が厳格すぎたり、長時間労働が常態化したりしていると、従業員は理想的なワークライフバランスの維持が難しくなり、これが転職や退職の原因にもなりかねません。

従業員の多様なライフスタイルに対応するため、フレックスタイム制や育児・介護支援制度の導入が必要です。テレワークやノー残業デーなどによって、従業員が心地よく健康的に働ける環境を構築することも、従業員エンゲージメントを高めてくれます。

従業員エンゲージメント向上のポイント

従業員エンゲージメントを向上させるための主要なポイントを解説します。従業員エンゲージメント向上に取り組む際には、以下4点を考慮してください。

従業員の意見を取り入れる

従業員エンゲージメントを高める施策を行う際には、従業員の意見を取り入れることが重要です。従業員へのアンケートやインタビューを通じて、自社の現状や課題を理解し、従業員のニーズや要望を聞くことが欠かせません。さらに、従業員の意見を聞くだけでも、エンゲージメントを向上させる効果があります。

エンゲージメント向上を図る組織を作る

従業員エンゲージメント向上には、専門の組織を作ることも効果的です。経営層がこの組織に参加することにより、従業員との信頼関係を築くことができ、組織の存在自体が社内にエンゲージメント向上の重要性を広める効果があります。専門の組織に参加した従業員が「いい職場にしよう」という当事者意識を持つことで、企業への愛着も醸成できます。

できることからはじめる

従業員エンゲージメント向上では、まず手軽にできることからはじめることがおすすめです。大規模な研修プログラムの開発や評価制度の全面改革など、大きなコストがかかる施策をすぐに行うことは難しいでしょう。まずは、従業員との面談で課題を洗い出したり、社内コミュニケーションを活性化したりするなど、小規模で着手しやすい施策からスモールスタートするのが最善です。

働きやすい職場づくりについてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

働きやすい職場とは?環境づくりや成功した事例を紹介
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継続的に改善をする

従業員エンゲージメントを向上させるためには、継続的に改善をすることが絶対条件です。従業員エンゲージメントに取り組んだからといってすぐに成果が出ることはなく、従業員の意見を取り入れても効果が出るとは限りません。そのため、定期的なモニタリングと継続的な改善によって、PDCAを回し続けることが必須となります。

従業員エンゲージメント向上に役立つツール

従業員エンゲージメントを高めるためには、職場の働きやすさの見直しが必要です。見直しには厚生労働省が提供するWebページの「企業向け自己診断」のチェックリストが役立ちます

このWebページでは、アンケートに回答することで、自社の働き方や休み方の現状を把握し、直面している課題を明確にできます。さらに、具体的な改善策の提案や成功事例の紹介も参考にできるため、職場環境の改善に直結します。このツールは誰でも無料で利用できるため、職場環境を改善して従業員エンゲージメントを向上させたい企業には特におすすめです。

従業員エンゲージメント向上事例

従業員エンゲージメント向上に成功した企業の事例を3つ紹介します。いずれもシステム開発などの初期費用をかけずに実施できる取り組みですので、自社の参考としてください。

株式会社福井

卸売業を営む株式会社福井業績追求に重点を置いており、従業員の定着に課題がありました。

この問題に対処するため、従業員エンゲージメントを可視化する「ワークエンゲージメントサーベイ」の導入と同時に、「1on1ミーティング」を実施しました。上司と部下の間だけでなく、経営者と全従業員が定期的に会話する機会を設け、信頼関係の構築を図ることで、エンゲージメント向上を目指したのです。

これによって管理職の当事者意識が醸成され、経営者から管理職への権限委譲が進みました。結果として、自律的な組織へと生まれ変わったことで、エンゲージメントも向上し、従業員の定着率と新規採用に好影響を与えています。

株式会社サイバーエージェント

インターネット産業を軸にさまざまな事業を展開する株式会社サイバーエージェントは、2000年の上場以降、2003年までの間に年間退職率が30%を超える状態でした。この状況を改善するため、同社は従業員エンゲージメントの向上に重点を置くようになり、「社員を大切にする」という方針を打ち出しました。その結果、ビジョンの明文化や社員表彰などさまざまな施策が導入されています。

特に注目されるのは、「抜擢」制度です。この制度では、肩書を変更するのではなく、若手社員に大きな期待をかけて重要な仕事を任せることが特徴です。同社は成長のための失敗を容認し、これが「挑戦→失敗→学び」という有意義なサイクルを生み出しました。このような環境が、社員の自発的なキャリア開発を促進し、挑戦を恐れない企業文化が育ちました。結果として、新事業の開発を活性化させ、将来のリーダーとなる若手役員も多く輩出しています。

株式会社ツムラ

医薬品の製造販売を営む株式会社ツムラは、ワークライフバランス改善を目指し、働き方改革を推進しています。その一環として、体調不良時に無理をしないための「#OneMoreChoiceプロジェクト」を立ち上げ、休暇制度を見直しました。

具体的には、通院時に利用できる通院休暇や、骨髄ドナー休暇、裁判員休暇など、さまざまな特別休暇を導入しました。加えて、生理休暇の名称を「Female ケア」に変更し、女性の体調不良に対する理解を促す取り組みも実施しています。

結果として、2022年の年次有給休暇取得率は8割弱まで高まりFemale ケアの取得日数も1年間で138.5日から216日まで増加しました。同社は体調不良でも休みやすい職場環境が実現し、従業員エンゲージメントを高めることで、成長し続けられる組織を目指しています。

従業員エンゲージメント向上には施策の継続が重要

従業員エンゲージメントを向上させるためには、多様な施策を組みあわせ、効果を測定しながら継続的に取り組むことが重要です。加えて、デジタルツールを活用することで、コミュニケーションの向上や職場環境の改善を通じて、エンゲージメントの向上を加速できます。

DXツールの「Hirameki 7」なら低コストで導入でき、業務効率化に役立つ機能が満載です。Hirameki 7の「社内報」機能には、チャットやオンライン版サンクスカードともいえる「ほめも」機能、社内掲示板があり、社内コミュニケーションの活性化に役立ちます。デジタルツールを導入するなら、ぜひ「Hirameki 7」を選択肢のひとつとしてご検討ください。

無料でお試しできるDXツールHirameki 7については、こちらからご覧ください。

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従業員エンゲージメントとは?向上させる施策やポイントも解説

少子高齢化による人手不足や雇用の流動化が加速する昨今、ますます従業員エンゲージメントの重要性が高まっています。しかし、中には「従業員エンゲージメントって何?」「従業員エンゲージメントを向上させるには何をすればいいの?」と悩んでいる経営者や人事担当者もいらっしゃるでしょう。

この記事では、従業員エンゲージメントの意義や向上させる施策を解説します。さらに従業員エンゲージメント向上のポイントや測定方法、成功事例も紹介するので、ぜひヒントとしてご活用ください。

目次

従業員エンゲージメントとは自分の職場に対して持つ情熱や熱意、忠誠心

従業員エンゲージメントとは、従業員が自分の職場に対して持つ情熱や熱意、忠誠心を指します。これには、仕事への満足度、モチベーション、企業に対する愛着や貢献意欲が含まれます。個人と企業の結びつきを示す点が、仕事自体へのやりがいや熱意を指す「ワークエンゲージメント」との違いです。

この用語は主に人事部門で使われ、企業理念への共感度、仕事へのモチベーション、従業員の帰属意識などを測る重要な指標として活用されています。

従業員エンゲージメント向上に取り組むべき理由

企業が従業員エンゲージメント向上に取り組む理由は何なのでしょうか。ここでは、企業によって従業員エンゲージメントが重要な理由を説明します。

従業員の離職率低減につながる

従業員エンゲージメントの向上に取り組むべき理由は、従業員の満足度が高まることで、職場への帰属意識が生まれ、離職率の低減に直結するからです。従業員の定着率が向上すれば、従業員の採用・教育にかかるコストを削減でき、優秀な人材が自社に定着すれば業績アップにも期待できます。

組織全体のパフォーマンスを高める

従業員エンゲージメント向上に取り組むことは、個々の従業員だけでなく、組織全体のパフォーマンスを高めるためにも重要です。従業員が職場に対してポジティブな感情を持っていると、仕事に対するモチベーションが自然と高まります。従業員のモチベーションが高くなると、仕事への取り組みが積極的になり、生産性の向上が見込まれます。目標を達成するための改善策ビジョン実現に向けたアイディアを自発的に考え、イノベーションも生まれやすくなるでしょう。

良好な労働環境が整う

良好な労働環境構築も、従業員エンゲージメント向上に取り組むべき理由です。従業員が日々の業務において安心して取り組める環境を整えることは、従業員間の信頼を築き、チームワークを促進します。さらに、適切なワークライフバランスにより、長期的なキャリアの展望を持ちながら、生産性の高い労働を維持することが可能になります。

従業員エンゲージメント向上のための施策

従業員エンゲージメント向上のためには、実際にどのような取り組みを行えばいいのでしょうか。ここからは、具体的な施策を6つ紹介します。

企業理念の明確化と浸透

従業員エンゲージメント向上の第一歩は、企業理念の明確化と浸透です。従業員が何のために働き、努力しているのかを明確に理解できない場合企業への愛着を持つことは難しいでしょう。仕事に対するやりがいや誇りを感じてもらうためには、まずははっきりとした企業理念を設定することが重要です。

しかし、どんなすばらしい理念も従業員に伝わっていなければ意味がありません。経営者みずからが期初の会合で理念を説明したり、社内報で企業理念を特集したりするなど、社内での周知を徹底することが必要です。

マネジメント力の強化

マネジメント力の強化も、従業員エンゲージメント向上につながります。単に仕事を丸投げしたり、同じ業務を繰り返し命じたりするような管理では、部下のモチベーションは低下します。対照的に、裁量権を与えたり重要な業務を任せたりすると、部下は仕事に対してやりがいを感じるでしょう。

このため、部下の意欲を引き出すには、上司の適切なマネジメントが必須です。管理職のマネジメント能力を向上させるために、研修プログラムを用意するなどの取り組みが効果的です。また、部下の目標設定を支援し、成長機会を提供するよう上司に指導することも、エンゲージメントを高めるのに役立ちます。

キャリア開発の支援

従業員エンゲージメント向上には、キャリア開発の支援も重要です。キャリアアップの機会が限られている環境では、従業員のモチベーションはなかなか高まりません。しかし、成長を促進する制度やサポートが整えば、従業員は自分の将来のために積極的に努力し、結果として企業への帰属意識も高まるでしょう。

例えば、専門職・管理職向けの社内研修を設けたり資格取得支援制度を導入したりすれば、従業員エンゲージメントの向上が期待できます。

公正な評価制度の構築

公正な評価制度を構築することも、従業員エンゲージメント向上の重要な施策です。従業員が努力しても適切な評価が得られない場合、不満が蓄積し、エンゲージメントが低下します。特に上司の主観や年功序列による人事評価は、不公平感を生じさせるため、早急に見直す必要があります。

従業員が納得感を持って働けるようにするためには、評価基準を明確化し、透明性を高めることが肝心です。また、バックオフィス部門など直接的な成果を出しづらい職種に対する考慮も欠くことができません。「ビジョンへの貢献度」「業務改善のプロセス」などを評価基準に加えて、職種間の不公平を解消し、すべての従業員が公平に評価される体制を整えましょう。

社内コミュニケーションの活性化

社内コミュニケーションの活性化も、従業員エンゲージメント向上に効果的です。従業員同士の信頼関係が希薄だと、企業に対する愛着を感じにくくなりますし、職場の心理的安全性が低いと「居心地の悪い職場」と感じるリスクが高まります。

従業員同士の関係性を深めるために、社内コミュニケーションを活性化させる取り組みが有効です。例えば、社内イベントなどで従業員同士の交流を促したり、チャットツール導入などコミュニケーションを円滑化したり、感謝の気持ちを贈る「サンクスカード」によって職場の雰囲気改善を図ったりすると良いでしょう。

柔軟な働き方の実現

多くの企業が従業員エンゲージメント向上のために柔軟な働き方の実現に取り組んでいます。勤務時間が厳格すぎたり、長時間労働が常態化したりしていると、従業員は理想的なワークライフバランスの維持が難しくなり、これが転職や退職の原因にもなりかねません。

従業員の多様なライフスタイルに対応するため、フレックスタイム制や育児・介護支援制度の導入が必要です。テレワークやノー残業デーなどによって、従業員が心地よく健康的に働ける環境を構築することも、従業員エンゲージメントを高めてくれます。

従業員エンゲージメント向上のポイント

従業員エンゲージメントを向上させるための主要なポイントを解説します。従業員エンゲージメント向上に取り組む際には、以下4点を考慮してください。

従業員の意見を取り入れる

従業員エンゲージメントを高める施策を行う際には、従業員の意見を取り入れることが重要です。従業員へのアンケートやインタビューを通じて、自社の現状や課題を理解し、従業員のニーズや要望を聞くことが欠かせません。さらに、従業員の意見を聞くだけでも、エンゲージメントを向上させる効果があります。

エンゲージメント向上を図る組織を作る

従業員エンゲージメント向上には、専門の組織を作ることも効果的です。経営層がこの組織に参加することにより、従業員との信頼関係を築くことができ、組織の存在自体が社内にエンゲージメント向上の重要性を広める効果があります。専門の組織に参加した従業員が「いい職場にしよう」という当事者意識を持つことで、企業への愛着も醸成できます。

できることからはじめる

従業員エンゲージメント向上では、まず手軽にできることからはじめることがおすすめです。大規模な研修プログラムの開発や評価制度の全面改革など、大きなコストがかかる施策をすぐに行うことは難しいでしょう。まずは、従業員との面談で課題を洗い出したり、社内コミュニケーションを活性化したりするなど、小規模で着手しやすい施策からスモールスタートするのが最善です。

働きやすい職場づくりについてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

働きやすい職場とは?環境づくりや成功した事例を紹介
働きやすい職場とは?環境づくりや成功した事例を紹介

継続的に改善をする

従業員エンゲージメントを向上させるためには、継続的に改善をすることが絶対条件です。従業員エンゲージメントに取り組んだからといってすぐに成果が出ることはなく、従業員の意見を取り入れても効果が出るとは限りません。そのため、定期的なモニタリングと継続的な改善によって、PDCAを回し続けることが必須となります。

従業員エンゲージメント向上に役立つツール

従業員エンゲージメントを高めるためには、職場の働きやすさの見直しが必要です。見直しには厚生労働省が提供するWebページの「企業向け自己診断」のチェックリストが役立ちます

このWebページでは、アンケートに回答することで、自社の働き方や休み方の現状を把握し、直面している課題を明確にできます。さらに、具体的な改善策の提案や成功事例の紹介も参考にできるため、職場環境の改善に直結します。このツールは誰でも無料で利用できるため、職場環境を改善して従業員エンゲージメントを向上させたい企業には特におすすめです。

従業員エンゲージメント向上事例

従業員エンゲージメント向上に成功した企業の事例を3つ紹介します。いずれもシステム開発などの初期費用をかけずに実施できる取り組みですので、自社の参考としてください。

株式会社福井

卸売業を営む株式会社福井業績追求に重点を置いており、従業員の定着に課題がありました。

この問題に対処するため、従業員エンゲージメントを可視化する「ワークエンゲージメントサーベイ」の導入と同時に、「1on1ミーティング」を実施しました。上司と部下の間だけでなく、経営者と全従業員が定期的に会話する機会を設け、信頼関係の構築を図ることで、エンゲージメント向上を目指したのです。

これによって管理職の当事者意識が醸成され、経営者から管理職への権限委譲が進みました。結果として、自律的な組織へと生まれ変わったことで、エンゲージメントも向上し、従業員の定着率と新規採用に好影響を与えています。

株式会社サイバーエージェント

インターネット産業を軸にさまざまな事業を展開する株式会社サイバーエージェントは、2000年の上場以降、2003年までの間に年間退職率が30%を超える状態でした。この状況を改善するため、同社は従業員エンゲージメントの向上に重点を置くようになり、「社員を大切にする」という方針を打ち出しました。その結果、ビジョンの明文化や社員表彰などさまざまな施策が導入されています。

特に注目されるのは、「抜擢」制度です。この制度では、肩書を変更するのではなく、若手社員に大きな期待をかけて重要な仕事を任せることが特徴です。同社は成長のための失敗を容認し、これが「挑戦→失敗→学び」という有意義なサイクルを生み出しました。このような環境が、社員の自発的なキャリア開発を促進し、挑戦を恐れない企業文化が育ちました。結果として、新事業の開発を活性化させ、将来のリーダーとなる若手役員も多く輩出しています。

株式会社ツムラ

医薬品の製造販売を営む株式会社ツムラは、ワークライフバランス改善を目指し、働き方改革を推進しています。その一環として、体調不良時に無理をしないための「#OneMoreChoiceプロジェクト」を立ち上げ、休暇制度を見直しました。

具体的には、通院時に利用できる通院休暇や、骨髄ドナー休暇、裁判員休暇など、さまざまな特別休暇を導入しました。加えて、生理休暇の名称を「Female ケア」に変更し、女性の体調不良に対する理解を促す取り組みも実施しています。

結果として、2022年の年次有給休暇取得率は8割弱まで高まりFemale ケアの取得日数も1年間で138.5日から216日まで増加しました。同社は体調不良でも休みやすい職場環境が実現し、従業員エンゲージメントを高めることで、成長し続けられる組織を目指しています。

従業員エンゲージメント向上には施策の継続が重要

従業員エンゲージメントを向上させるためには、多様な施策を組みあわせ、効果を測定しながら継続的に取り組むことが重要です。加えて、デジタルツールを活用することで、コミュニケーションの向上や職場環境の改善を通じて、エンゲージメントの向上を加速できます。

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