
ホームページ内や広告、SNSなどで利用するバナーは、思わずクリックしたくなるようなデザイン・コピーで作成することが大切です。
デザイン経験がない場合に、ゼロから作ろうとすると理想のクオリティでの作成が難しいことが多く、その場合におすすめなのがツールを活用した作成です。ツールを利用することで、テンプレートを参考に情報を入れていくだけで、一定の品質を保って作成ができます。
本記事では、初心者の方におすすめのツールを無料・有料に分けてご紹介します。これからバナー作成を行う方はぜひご確認ください。
目次
バナーをツールで自作するメリット
バナーをツールで自作することには、多くのメリットがあります。
まず、外注に比べてコストを大幅に抑えられる点です。外部に依頼すると、1枚あたり数千円から数万円の費用が発生し、それにくわえて校正やイメージのすり合わせにも追加のコミュニケーションコストがかかります。自分でバナー制作ツールを活用すれば、無料あるいは低価格でデザイン編集・改善ができます。
また、自作の場合はイメージや内容をダイレクトに反映できるため、自分が伝えたいメッセージやテイストを明確に反映できる点も強みです。さらに、最短1日で用意できるので、運用のスピード感を保てます。自分でコンテンツを追加・調整することで即時に改善や変更も可能です。
外注先に細かく指示を出したり戻し作業を繰り返す手間も省け、自分の思い通りのデザインが短時間で完成します。自作ならコスト削減だけでなく、柔軟な運用や改善にもつなげやすいため、マーケティング活動を効率化したい方におすすめの方法です。
バナーをツールで自作する際のデメリット
バナーをツールで自作する際には、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。
特にデザインセンスが問われる点は大きな課題です。バナーはただ見た目を整えるだけでなく、ユーザーが「クリックしたい」と感じられるような広告イメージや工夫が必要です。例えば、リンク先が落ち着いたサイトなのに、バナーだけが派手で統一感がない場合など、デザインにまとまりがないと閲覧者に違和感や不信感を与えてしまいます。
さらに、訴求したい内容を詰め込みすぎて情報過多になると、本来伝えたいポイントがぼやけてしまい、結果的にクリック率や広告効果が下がることも考えられます。
デザインや広告運用に強い企業に依頼すれば、こうした設計や事例を元に、ターゲットや課題にあわせたマーケティング視点でデザインしてもらえるため、安心感や明確な効果が期待できます。一方、自作の場合は「改善点の分析」や「ユーザー視点での仕掛け」など、細かなノウハウやポイントを押さえておかないと広告運用やSNS活用で失敗するケースもあるので注意が必要です。
自作することは、コスト面でのメリットはありますが、Web広告やバナー制作に慣れていない初心者の場合、手間や学習コストも念頭に置き、必要に応じてテンプレートや解説付きのサービスを活用するのが良いでしょう。
【無料】おすすめのバナー作成ツール
次に実際におすすめのツールをご紹介いたします。ツールによって使用感や特長が異なるので、利用ケースにあわせて選定をするようにしましょう。
- 料金やサービス概要は、2025年5月時点で公式ホームページに掲載されていた情報を基に紹介しております。
Canva

Canvaは、オンライン上でデザイン作成が行えるプラットフォームです。テンプレートが豊富でかんたんにバナー作成を行うことができます。一部の機能・テンプレートを利用する場合は、費用がかかりますが、無料の範囲内でも十分作業が可能です。
またバナー以外にも、プレゼン資料やSNS用の動画など、さまざまなシチュエーションに利用できる点も魅力です。
Adobe Express

Adobe Expressは、シンプルなUIで使いやすいプラットフォームです。バナーのテンプレートに加え、写真や動画などのロイヤルフリー素材も多数揃っており、独自のバナー作成がしやすいです。
SNSへの投稿予約機能もあるので、広告バナーだけではなくSNS投稿用素材も作成される場合は、業務の効率化に繋げることができます。
GIMP

GIMPは、インストール型の編集ソフトです。テンプレートはないものの、画像の修正・色味の調節など細かい機能が揃っており、より凝ったバナーを作成したい場合におすすめです。
ただし、多機能な分、使いこなすには他ツールに比べ学習コストがかかる可能性が高いので注意が必要です。
【有料】おすすめのバナー作成ツール
- 料金やサービス概要は、2025年5月時点で公式ホームページに掲載されていた情報を基に紹介しております。
バナープラス

バナープラスは、バナー・ヘッダー作成に特化したツールです。短時間で高品質なバナーを作成したい方におすすめのツールです。1年間9,900円(税込)で利用でき、14日間無料でお試しができます。
Promeo

Promeoは、バナーだけではなく動画クリエイティブも作成できるツールです。AI機能が備わっていて、テキスト考案・背景置き換えなどができ、効率化や品質向上が期待できます。月単位もしくは年単位での契約が可能で、1か月あたり約575円(年契約の場合)で利用が可能です。
バナーデザインのポイント
バナーデザインを行う際には、成果に繋がるポイントを意識して制作することが大切です。
見やすいコントラストにする
見やすいコントラストを意識することは、バナーを制作する際に欠かせません。背景色と文字色、写真やイメージ素材とのコントラストを工夫することで、大事なメッセージをしっかり目立たせることができます。
たとえば、白い背景に黒や濃いめの色を使った文字は非常に読みやすいですし、鮮やかな色とシックなトーンを使い分ければブランドのイメージも効果的に伝えられます。このような編集ポイントを意識するだけで、ユーザーは直感的に情報を捉えることができるようになります。
広告バナーやSNS用バナーの事例を「Banner Matome」や「バナー広場」などのまとめサイトで検索して研究するのもおすすめです。見やすさはクリック率の向上にも直結するため、バナー制作時はコントラストの調整を必ず意識しましょう。テキストや画像が背景に埋もれることなくクリアに見えるデザインになると、ユーザーへの訴求力が格段にアップします。
余白を活用する
バナー制作において「余白を活用する」ことは非常に重要です。余白が適度にあると、メインとなるコンテンツがより際立ち、伝えたいイメージやメッセージもクリアに伝わります。特に、広告やSNSでのバナーにおいては、写真や文字の間にしっかりと余白を確保することで、ごちゃごちゃした印象を避けることができます。余白が少なく詰め込みすぎてしまうと、クリックしたいユーザーも内容が判別しづらくなり次のアクションにつながりません。
編集や改善の際は「余白のバランスが取れているか」を必ずチェックするようにしましょう。慣れるまでは、前述したツールで提供されているテンプレートのレイアウトをそのまま活用するのがおすすめです。
適切な文字サイズ・情報量で作成する
適切な文字サイズでバナーを作成することは、ユーザーのクリックや反応を高めるうえで重要なポイントです。文字が多すぎたり、細かすぎると、見た人が一目で何を伝えたいのか理解しづらくなり、広告効果が薄れる場合があります。
基本的にはバナーの文字数はできる限り少なめに抑え、シンプルで印象に残るフレーズや訴求内容だけを載せましょう。詳細な説明やスペックなどは、リンク先でしっかり解説するのが効果的です。実際の事例やテンプレートでも、メインとなるコピーを大きめに、補足情報は控えめなサイズに調整されているケースが多いです。
ターゲット・ニーズごとにバナーを作成する
ターゲットやニーズごとにバナーを作成することで、より高い効果が期待できます。テンプレートを使う方法もありますが、白紙から自作する場合は、テキストや素材、写真・画像、レイアウト、配置やフォント、色など、最適なものを選んでデザインを組み上げていくことになります。これにより、ユーザーの属性や広告の目的、メーカーごとの特徴などにあわせたバナー作成が可能です。

- 写真・画像のABテストの例
適切だと考えられる要素が複数ある場合は、パターンを作成してABテストを実施するようにしましょう。その場合は、一部の要素だけを変更しテストすることで、正しい検証結果を得られるようにすることが大切です。
リンク先とテイストを揃える

バナーのデザインはリンク先のテイストやイメージとあわせることが成功のポイントです。バナーが明るいポップな雰囲気なのに、リンク先が落ち着いたシックなデザインだと、ユーザーは違和感を覚えてしまいます。こうした違和感は無意識のうちに信頼性を損ねたり、せっかくバナーをクリックしてもサイトから離脱する原因になることも考えられます。
実際に広告運用やWebマーケティングの現場でも、リンク先とバナーの世界観が一いたしているとコンバージョン率(成果率)が上がるケースが多いです。バナー制作ツールやテンプレートを利用する際は、リンク先に最適なテイストを意識してカスタマイズしましょう。
まとめ|自社にあったツールで成果のでるバナー作成を
本記事では、バナーを自作するメリット・デメリットにくわえて、おすすめのツールや作成時のポイントをご紹介しました。初めてバナーを作成する場合は、まずは無料で利用できるツールを試したうえで、作成頻度や使い勝手、求める機能によって有料ツールを使用するのがおすすめです。
また、効果検証を行う場合は、なるべく複数のバナーを作成したうえでクリック率やコンバージョン率などの数値指標を基に判断していくようにしましょう。