「最近DXっていう言葉を聞くけれど、意味がよく分からない」
「DXの推進は、うちの会社にも必要なの?」
このように、「DX」という言葉が気になっている人もいらっしゃるでしょう。
2018年12月に、経済産業省が「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」を発表。さらに、コロナ禍でのテレワークの浸透や、約800万人いる団塊世代が2025年に75歳以上になることから、労働者不足の深刻化が懸念される「2025年問題」もあり、企業規模に関わらずDXの推進が必要になってきています。
そこで、DXとはなにか?なぜDXが企業にとって必要なのかを見ていきましょう。
目次
DXとは?
DXは、文字通りディーエックスと読みます。これは、デジタルトランスフォーメーションの略称で、トランスフォーメーションには「変化」や「変換」という意味があります。
文字だけみると難しく感じるかもしれませんが、DXは「普段の業務のなかにデジタルやITの技術を取り入れることで、今までの当たり前を変えていくこと・より効率的な仕組みを生み出すこと」と考えるといいでしょう。
また、DXの推進と聞くと「なんらかのITサービスを採用すること」をイメージされる方もいらっしゃるかもしれませんが、このような「サービスだけが先行してしまい、後から業務を無理やり合わせる」という考え方は、間違ったDXの解釈として陥りがちなパターンです。DXの本質は「解決したい業務課題や、理想とする業務・企業経営を実現する手段」として捉えましょう。
例えば、
<顧客への営業方法>
・旧:基本的には紙のチラシを郵送。時間やコストがかかっている一方で、効果や反応はあまりよく分からない
↓
・新:チラシの内容をメールにして一斉配信。作業時間の短縮とコストダウンができて、問い合わせも増えた
<取引先の情報の管理>
・旧:取引先の名刺はファイリングして会社の棚で管理。情報はまとまっているけれど探しにくく、欲しいときにすぐに情報を入手できない
↓
・新:名刺の情報はデジタル化してまとめて保管。データになると情報が探しやすく、絞り込みもできるように。他の人とも共有できるから商談のアポイント業務もはかどった
こうしたちょっとした不便の解消や作業の効率化も、DX推進の一つと言えるでしょう。
DXは難しいものではなく、とても身近なところから進めることができるのです。
なぜDXの推進が必要か?
中小企業にとって、DXは「なんだか大がかりなものだ」、「うちには関係ない」と捉えられることが多いですが、実はどんな企業にも関係があります。
特に、DXの推進が必要な、大きな理由を3つ紹介します。
生産性の向上
企業が利益を伸ばすためには、生産性の向上が欠かせません。
例えば、DXを推進し、スタッフみんながタスク状況を共有し、スケジュールの遅れや作業の漏れがなくなったとしましょう。これにより、これまで3日間かかっていた作業が、1日でできるようになったとしたら生産性が大きく向上したと言えます。
コストダウン
DXがコストダウンをかなえてくれることもあります。例えば、今まで印刷した紙に日報を手書きしていたものを、デジタル化するのもDX推進の一歩です。ペーパーレス化によって、紙代、インク代などのコストが削減されるだけでなく、業務効率化にもつながるのです。
社会の変化に対応
従来は手書きで請求書を発行していた企業も、取引先から「これから請求書はデータで欲しい」と言われたら、対応せざるを得ません。「DXはうちの会社には必要ない」と思っていた企業も、取引先がDXを進めれば、歩調を合わせる必要が出てくるのです。
DXは今の時代に欠かせないもの
いかがでしたか?DXのことを知れば知るほど、取り入れる価値がありそうだ、と感じると思います。業種や規模は関係なく、DXは今の時代に欠かせないものと言えるでしょう。今までのやり方を変えられない、なかなかステップアップできていない、と思っている企業こそ、思い切って取り組んだ先には、大きな変化が見られるかもしれません。まだDXを推進していない企業は、この機会に自社のどんな業務がDX化できるのか、考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。
以下記事ではDX推進の目的と課題、進め方について紹介しています。DXを検討している方はぜひご確認ください。