名刺情報は企業にとって重要な資産であり、適切に管理する必要があります。
コストをかけずに管理するのではあれば、Excel(エクセル)での管理がおすすめです。
本記事では、
・名刺をエクセルで管理する方法
・エクセルで管理する際のポイント
・メリットやデメリット
・エクセル以外で管理する方法
をご紹介します。これから名刺の管理を始める方はぜひご確認ください。
目次
名刺を管理するメリット
名刺は個人ごとに管理するのではなく、企業全体として管理することが大切です。以下名刺を管理するメリットをご紹介します。
企業の財産になる
名刺情報は企業の財産です。名刺には取引先や潜在顧客の貴重な情報が記載されており、1枚の名刺がきっかけで新たなビジネスチャンスにつながることもあります。名刺をしっかり管理することで、企業のネットワークが拡大し、ビジネスの可能性が広がります。
また、名刺管理により情報が共有され、業務効率が向上します。さらに、顧客を見失わずフォローアップができ、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。これらの理由から、名刺は企業の財産といえます。
個人情報の保護
名刺管理により、個人情報の保護が可能です。適切な管理が行われている場合、個人情報が漏洩するリスクが低くなります。また、社内での情報共有が適切に行われることで、個人情報の取り扱いに関するルールを徹底しやすくなります。
さらに、名刺管理ツールを活用することで、セキュリティ対策が施された環境で情報を管理できます。これにより、顧客からの信頼も得られるでしょう。
エクセルで名刺を管理する方法
次にエクセルを使って名刺管理を行う方法を3ステップでご紹介します。
項目を設定する
まずは名刺に記載されている情報を整理するために、項目を設定しましょう。
名刺を交換した担当者の名前や交換日、備考欄を設けることもポイントです。営業活動やテレアポリストに名刺管理を活用する場合は、業種やジャンルなどの属性も追加しておくと便利です。
一般的な項目は以下の通りです。
- 会社名
- 部署
- 役職
- 氏名
- 電話番号
- メールアドレス
- URL
- 住所
- 交換日
- 交換者
- 備考
- 業種、ジャンル
テーブルを設定しリスト化
次に、設定した項目をもとにテーブルを作成し、名刺データをリスト化します。これにより、情報の一覧や検索、並び替えが便利になります。
また「ウィンドウ枠の固定」や「条件付き書式」機能を活用すると、情報を確認する際により見やすくなるため、おすすめです。
項目ごとに入力規則を設定する
複数人で名刺管理を運用・管理する場合は、入力規則を設定しておくことで、ヒューマンエラーを防ぐことができます。
ドロップダウンリストを活用することで、選択肢から選ぶだけで簡単に入力できたり、表記揺れを防いだりすることができます。また、入力規則の設定により、許可されない入力を制限することも可能です。これが、データの整合性を保ち、名刺情報の品質を高める重要なポイントです。
入力規則は「データ」>「データツール」から設定を行うことができます。詳細は「セルにデータの入力規則を適用する」をご確認ください。
また入力規則で設定できる内容は、前述した「ドロップダウンリスト」だけではなく、値の桁数を制限する「整数」「小数点数」や、日付の入力のみを受け付ける「日付」などさまざまな種類があります。入力項目に合わせて適切な入力規則を設定するようにしましょう。
Excelで名刺を管理する際に便利な機能・ポイント
次に管理・運用にあたり便利なエクセルな機能や、ポイントをご紹介します。
ひらがなの反映に便利な「PHONETIC関数」
エクセルでひらがなの反映を行いたい場合、PHONETIC関数という便利な機能があります。この関数を使うと、漢字やふりがなを含んだセルにひらがなを自動で付与することができます。
例えば名刺データの氏名欄にふりがなを追加したい場合などに活用できます。データ入力時にひらがなを一度に反映させることで、作業効率が大幅に向上し、エクセルファイル内のデータ管理がより簡単になります。ただし、自動でひらがなを反映させる際には、エラーや誤変換の可能性もあるため、確認作業を行うことが重要です。
PHONETIC関数は以下で設定が可能です。
=PHONETIC(文字列)
重複チェックに便利な「条件付き書式」
エクセルで重複データのチェックを行う際には、「条件付き書式」という機能が便利です。条件付き書式を用いることで、同じ内容のデータがある場合にセルの色を変えるなどの設定が可能となり、重複データの検出が容易になります。名刺管理で顧客情報などの重複を避けたい場合、この機能を活用することでデータ管理の効率が大幅に向上します。
条件付き書式機能は、データを選択し「ホーム」タブ>「条件付き書式」をクリックし、適切なルールを選択することで簡単に設定することができます。
情報漏洩には細心の注意を
名刺データは顧客情報やビジネス上の重要なデータを含んでいるため、情報漏洩には細心の注意が必要です。基本的なセキュリティ対策として、以下のポイントに注意しましょう。
- エクセルファイルにはパスワードを設定する
- データを持ち出す際は、USBデバイスなどの端末を紛失しないよう注意する
- 外部からのアクセスが必要な場合は、セキュリティソフトウェアを導入し、安全な接続環境を整える
- データをWebサービスやWi-Fi環境で利用する際は、リスクを十分に検討する
これらの対策を行うことで、情報漏洩のリスクを最小限に抑えることが可能です。
テンプレートの活用も視野に入れる
名刺管理用のデータベースを自作するのが難しい場合は、エクセルの無料テンプレートを活用すると良いでしょう。シンプルなものからカスタマイズ性の高いものまで、さまざまなテンプレートが用意されているため、用途にあわせて選択が可能です。
ただし、名刺管理の運用を始めてから別のテンプレートに変更する場合は、データの移行が必要になります。テンプレートの変更には手間がかかるため、慎重に選定しましょう。
複数人で更新する際のルールを決めておく
複数人で名刺情報を更新する際には、事前にルールを決めることが重要です。
Excelは同時編集ができないため、チャットツール等を活用して情報共有を円滑に行い、誤ったデータを使って営業活動を行わないように気を付けましょう。
例えば、編集開始と終了の際にチャットツールで連絡することで、最新データが共有され、同時編集の問題も解決できます。効率的な名刺管理には、適切な情報共有が欠かせません。
エクセルで名刺を管理するメリット
エクセルを利用した名刺管理にはいくつかのメリットがあります。まず、パソコンにインストールされたExcelやOfficeアプリはオフラインでも利用が可能です。そのため、出先やネット環境が不安定な場所でも安心して名刺情報を操作できます。
エクセルは多くの人が使い慣れているツールなので、操作も難しくなく、次々と入力ができる点や、コストも最小限に抑えられる点などもメリットです。
エクセルで名刺を管理するデメリット
一方で、エクセルで名刺管理を行うデメリットも存在します。まず、担当者の連絡先が変わったり、別の担当者に変わったりした場合、名刺情報の更新が必要になりますが、手動での更新は工数がかかり、手間がかかります。
次に、名刺管理の利便性は、エクセルスキルに依存します。例えば、自動で読み仮名入力を設定したり、入力用のシートを用意したりすることができるかどうかが、エクセルでの名刺管理の使い勝手に影響を与えます。これらのデメリットを考慮し、エクセルでの名刺管理が適切かどうか、慎重に判断することが重要です。
エクセル以外で名刺を管理する方法
名刺管理にはさまざまな方法がありますが、エクセル以外の手段を探している方におすすめの方法を紹介します。
Googleスプレッドシート
Googleスプレッドシートは、無料で利用できるオンラインの表計算ソフトです。効率的な名刺管理には、以下の特徴が活かせます。
- 自動保存機能
- 複数人との同時編集が可能
- 無料で利用できる
- 簡単なデータの集計や検索ができる
ただし、セキュリティ面での懸念もあるため、社内の情報管理ポリシーに則って使用しましょう。
名刺管理システム・アプリ
名刺管理システム・アプリは、名刺のスキャン・データ化・検索・管理が一元化された便利なツールです。具体的なメリットは以下の通りです。
- スキャンでデータ入力の手間が軽減
- OCR機能により正確なデータ化が可能
- アプリだから外出先でも情報を参照・更新できる
さまざまなアプリがあるため、自社のニーズにあったものを選びましょう。
CRM(顧客関係管理)
CRMは、顧客情報や営業活動履歴を一元管理し、ビジネスに活かすためのシステムです。名刺管理におけるメリットは次の通りです。
- 顧客とのコミュニケーション履歴が一目でわかる
- 営業チーム間で情報共有が容易
- 重要度やタスクの整理ができる
さまざまな管理方法があるため、運用目的を基に、適切な管理方法を選択するようにしましょう。
営業活動に活用するならHirameki 7
名刺を一元管理し、営業やマーケティング活用に活かすのであれば、Hirameki 7の「名刺管理」がおすすめです。
簡単にデータを取り込める
名刺情報を登録する際は、手動入力だけではなく、以下さまざまな登録方法を用意しています。
- スマホカメラで簡単に登録できるアプリ
- メールの署名をコピペするだけで登録できる「AI入力サポート」
- エクセルからの移行に便利な「CSVインポート」
担当者や活動履歴を見える化
Hirameki 7では名刺情報に担当者を設定したり、アクション履歴を残すことが可能です。
担当者が変更になった際や、部下の活動履歴を確認したい際に便利な機能です。
メール配信機能で継続的なアプローチ
名刺管理機能に登録した相手に、Hirameki 7でメール配信を行うことが可能です。(※送信のみ)
リードや既存顧客に対して継続的にアプローチすることで、自社商材・サービスの売上向上に繋がります。
上記のように、名刺情報をただ単に一元化するだけではなく、その後の活用で売上を向上させたい場合は、ぜひHirameki 7の導入をご検討ください。
名刺管理を含むHirameki 7の活用イメージは以下からご確認ください。