企業の顔として、顧客に情報発信をしていく役割を果たすのがホームページです。ホームページを作る主な目的として「集客」が挙げられるかと思いますが、ホームページをただ作るだけでは、上手く集客に繋がらないこともあります。
今回はホームページで集客をする際の、メリットやポイント、実際に集客するための具体的な施策を紹介します。
目次
ホームページで集客を行うメリット
ホームページで集客を行うメリットはいくつか挙げられます。
- 幅広い層にリーチできる
- 24時間365日、集客できる
- 地域の制限なくアプローチできる
- 施策の結果を分析できる
ホームページは自社を全く知らない潜在層にアプローチすることや、時間や地域の制限に縛られることなく集客することができます。
集客に強いホームページにするための4つのコツ
ホームページで集客を効果的に行っていくためには、ただページをつくるだけではなく、いくつかのポイントを基にホームページを作成することが重要です。
目的・ゴールを整理する
まずはホームページを作成する目的・ゴール(成果を判断する指標)を整理しましょう。目的やゴールによって、準備するべきコンテンツや行うべき施策が変わってくるためです。以下を例に目的・ゴールを設定するようにしましょう。
目的 | ゴール(成果を判断する指標) |
---|---|
売上の向上 認知拡大、ブランディング 新商品の販売 キャンペーンの告知 採用活動 |
ホームページへのアクセス数増加 お問い合わせの獲得 商品購入 リピーターの増加 資料請求 採用エントリー SNSへの投稿 |
ゴールに関しては、「いつまでに」「どのくらい」達成したいかもあわせて設定することで、期限から逆算して、適切な施策を選択することができます。
ターゲット・ペルソナを明確にする
次にターゲット層やペルソナを設定しましょう。ホームページの構成やデザイン、訴求の方向性が、ターゲット層やペルソナに合っていないと集客に上手く繋がりません。ターゲット層やペルソナを設定することで、ユーザーのニーズを明確にすることができます。
例えば、「採用活動」を目的にホームページをつくる場合、新卒・中途、職種や年代によって求職者はどのような部分を重要視するかは変わってきます。求める人物像のニーズを深堀してどのようなコンテンツをホームページに入れるべきかを整理することが重要です。
定期的に更新する
ホームページに載っている情報は常に最新の情報になるようにしましょう。古い情報が掲載されていると、信頼を失うことに繋がります。また検索結果の順位にも悪影響が出る可能性があるため、ホームページは作って終わりではなく、定期的に更新を行うことが重要です。
ユーザビリティを意識したホームページを作成する
どんなに内容が充実していても、ホームページ自体の操作性が悪いとユーザーが目的を達成する前に離脱してしまいます。
- スマートフォンに対応しているか
- 表示速度に問題はないか
- お問い合わせや資料請求などのアクションはすぐに取れるようになっているか
などをポイントに、ユーザー目線に立った際に「使いやすいホームページになっているか」を確認するようにしましょう。
ホームページの集客方法の具体例
ホームページの準備ができたら、次はアクセス数を増やす施策を行いましょう。
ホームページで集客をする(=アクセス数を増やす)方法としては
- SEO対策(検索エンジン最適化)
- リスティング広告(検索連動型広告)
- ディスプレイ広告
- SNS広告
- YouTube広告
- プレスリリース
- MEO(Googleビジネスプロフィール・Yahoo!プレイス)
- メールマーケティング
- オウンドメディア
- SNS運用
などが挙げられます。それぞれ簡単に解説します。
SEO対策(検索エンジン最適化)
SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、検索ユーザーが求める価値あるコンテンツを提供することで、Google・Yahoo!・Bing等の検索エンジンにて検索結果の上位表示を狙う施策です。広告と違い、一度順位さえ上がってしまえば、費用をかけずに継続的に集客を行うことが可能です。また作成したコンテンツは資産として残るため、ブランディングやセールスに活用することができます。その一方で上位表示させるためには、専門知識が必要である点、順位が向上するまでに一定の期間が必要である点は、注意が必要です。
リスティング広告(検索連動型広告)
リスティング広告とは、Google・Yahoo!・Bingなどの検索エンジンで、ユーザーが検索したキーワードに基づいて表示される広告です。「~したい」「~を知りたい」などニーズが顕在化しているユーザーに対してアプローチすることができるため、購入やお問い合わせなどのアクションに繋がりやすいと言われています。その一方で競合企業も多く出稿している可能性が高く、アクセス数やアクションに対する広告費が高騰することがあります。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリ上の広告枠に表示される広告です。動画・バナー・テキスト形式で掲載ができます。過去自社のWebサイトに訪れたユーザーに再度アプローチしたり、興味・関心に基づいて配信を行ったりすることができるため、自社のお客さまになり得るユーザーに幅広くアプローチすることができます。また前述したリスティング広告に比べ安価で配信することができるため、ホームページへのアクセス数を目的にしている場合におすすめの施策です。
SNS広告
Instagram、X(Twitter)、LINE、Facebook、TikTokなどのSNSで掲載する広告を指します。ユーザーが日常的に使用しているSNSで広告を打つことができるので、認知拡大を目的としている場合に最適です。ターゲット層がよく利用しているSNSで広告掲載を行うことで、サービスや商材に興味を持ってもらい、ホームページへの集客が見込めます。
YouTube広告
YouTubeの動画内や検索結果内などに掲載できる広告です。動画形式で広告を掲載することで、短時間でサービス・商材の魅力を多く伝えることができるため、興味を持ってもらうことが可能です。他広告媒体に比べると直接的な集客には繋がりにくい部分はありますが、動画は印象に残りやすいため、ニーズが高まった時にブランド名や企業名を思い出して、ホームページに訪れてくれるなど、間接的な効果が見込めます。
プレスリリース(ニュースリリース)
プレスリリースとは、企業が経営に関わるニュースや、新商品・サービスの情報をマスコミに知らせるための文書を指します。Webメディアに有料で掲載してもらうことで、情報の発信・自社のホームページへの誘導を促すことができます。新事業・サービス・商品の訴求を行うことが目的の場合は、相性が良い施策といえるでしょう。
MEO(Googleビジネスプロフィール・Yahoo!プレイス)
MEOとは、Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)の略で、Googleマップ・Yahoo!プレイスなどの検索結果や地図の部分で、関連地域での上位表示を目指す施策です。例えば、渋谷にある美容院の場合、「渋谷 美容院」のキーワードで検索した際に上位表示をさせることができれば、ホームページへの流入・来店促進につなげることが可能です。
飲食店や歯科医院、美容院、レジャー施設など、店舗型(来店型)ビジネスを扱っている場合におすすめの対策です。
メールマーケティング
保有するリストに、サービス・商材のキャンペーン情報、新商品の紹介、セミナーの募集などをメールで訴求することで、見込み顧客の育成・既存顧客の売上向上等を狙う施策です。メール配信ツールを利用することで、セグメント毎やユーザーの行動に分岐して異なるメールを送ることができるため、効果的な集客を行うことができます。
メールマーケティングについては、以下記事で詳細を解説しています。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、企業が「自社で保有するメディア」の総称です。Web上では、「サービスサイト」や「ブログ」などが該当します。自社商材・サービスに関連する良質なコンテンツを発信していくことで、見込み顧客の獲得・育成やブランディングを狙う施策です。例えば歯科医院であれば、「歯のホームケアの仕方」「矯正治療の方法・比較」など、歯に関する悩み・疑問を解決するコンテンツを発信していくことで、今後患者さんになり得るユーザーと接点を持つことができます。
SNS運用
SNS運用とは、企業やサービス・商材などの情報発信、顧客とのコミュニケーションを取るために企業SNSアカウントを作成・更新し、活用することを指します。ユーザーが日常的に使用しているSNSを通して情報を発信することで身近に感じてもらい、認知拡大やブランディングに繋がることが可能です。ただしその分、運用方法によっては炎上してしまうこともあるため、運用・管理には注意が必要です。
集客方法の選び方
実際にどの方法で集客を行うかは下記をポイントに選定しましょう。それぞれの方法のメリット・デメリットを軸に判断していくことがポイントです。
いつまでに効果を出したいか
施策によって効果が出始めるまでの期間が異なります。例えばリスティング広告であればすぐに検索結果の上部に掲載することができるため効果をすぐに出しやすいですが、SEO対策は順位が上がってくるのは早くても半年~1年かかると言われています。いつまでに目標を達成したいのかを軸にどの方法で実施するかを検討するようにしましょう。
予算をどのくらいかけることができるか
施策によってかかるコストが異なります。また外注するか・内製するかによってもかかるコストが変わってくるので、Web販促にかける予算を元に最適な施策を選択するようにしましょう。
ターゲットユーザーと接点を持てる施策か
せっかく施策を打ったとしても、お客さまになり得る可能性が高い人に届かなければ意味がありません。例えばメールマーケティングを行う場合、BtoB商材であれば、ターゲット層は仕事中にメールを使用するため、比較的相性が良いと考えられますが、メールを日常的に使用しない人がターゲットとなる商材(10代向けの商材など)で行った際は、効果が見込めるか事前に検討が必要です。ターゲット層の年代や性別、興味関心、情報収集手段など基に、効果的な施策を選定するようにしましょう。
ホームページでの集客は戦略設計が重要
前述したとおり、ホームページの集客において、考えるべきポイントや実行するための施策は多くあります。何となくホームページを作成するのではなく、目的の整理から達成したいゴールを定めた上で、適切なホームページを作成できるようにしましょう。